- なし
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なし(接尾)⇒ ないIIなし【成し・為し】〔動詞「なす(成)」の連用形から〕そうすること。 せい。III
「目も鼻もなほし, とおぼゆるは心の~にやあらむ/源氏(総角)」
なし【梨】(1)バラ科の落葉高木。 ヤマナシの改良品種で日本では古くから果樹として栽培。 葉は卵円形。 花は白色五弁。 果実は球形で八, 九月に熟す。 果肉にはざらざらした石細胞があり, 多汁で甘い。 長十郎・二十世紀・菊水などの品種がある。 有(アリ)の実。 ﹝季﹞秋。〔「梨の花」は ﹝季﹞春。 《~の花既に葉勝や遠みどり/富安風生》〕→ 山梨(2)バラ科ナシ属の落葉高木ないし低木の総称。 {(1)}のナシのほか, 西洋ナシ・中国ナシなどがある。~の礫(ツブテ)〔「投げた小石のように帰ってこない」の意。 「梨」は「無し」にかけたもの〕返事のないこと。 たよりのないこと。IV「いくら問い合わせても~だった」
なし【無し】〔文語形容詞「なし」の終止形から〕(1)存在しないこと。 ないこと。 無(ム)。「今までのことは~にしよう」
(2)他の語の下に付いて複合語をつくる。 ないこと。 …しないこと。「一文(イチモン)~」「待った~」「お構い~」
~としないないとはいえない。 なしとせず。V「再発のおそれ~ない」
なし【無し・亡し】⇒ ないVIなし【生し】〔動詞「なす(生)」の連用形から〕産むこと。「父母が~のまにまに/万葉 1804」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.